――「GG.SUPPLY」について教えてください。

　「GG.SUPPLY株式会社」は、「世界の都市に新しい畑を作る」をコンセプトに立ち上げた会社です。福岡市の中心地・天神に近い舞鶴に水耕栽培による無農薬野菜の“畑”を作り、直接買いに来ていただくのはもちろん、フードデリバリーのシステムを活用して近隣に配達を行っています。また、いまは多くの方に知ってもらう段階ですので全国への直送も行っています。すべて注文を受けてから収穫するので、新鮮そのものの野菜をお届けでき、多くのお客さまによろこばれています。

　この事業を始めるきっかけは、大学生の時に臨床心理学を学ぶうえで農薬が人間の心身に与える影響に関心をもち、無農薬野菜の必要性を感じるようになったことです。さらに一般的なスーパーマーケットに並ぶ野菜は、さまざまな業者を経ることで消費者に届くまで収穫後1週間～10日が経過していることも知り、野菜の流通の仕組みについても疑問をもつようになりました。

　その頃、長年水耕栽培を研究している福岡市の会社で、現在は当社がグループ会社の一員となっている「有限会社グリーン・グリーン」の社長・上杉仁さんに出会いました。都心で水耕栽培による無農薬野菜の生産を行えば、野菜の流通や安全性のさまざまな課題が解決できるのではと考え、2021年に「GG.SUPPLY株式会社」を設立しました。

　立ち上げ当初から新しいビジネスモデルとしてメディアに取り上げていただいたり、飲食業界からお声がけいただいたりして、みなさんの関心の高さを感じています。現在、当社から300mほどの場所にある五つ星ホテル「ザ・リッツ・カールトン福岡」のレストランで当社の野菜を使っていただいていて、さらにレストラン内に水耕栽培の畑を作る計画も進めています。
 

――「GG.SUPPLY」の野菜づくりについて教えてください。

　福岡市中央区舞鶴にある水耕栽培の畑で、年間約500～600種の葉物野菜を生産しています。外気を遮断したクリーンな密閉空間には虫や雑菌がいないため、農薬は使いません。種から育て、約3～5週間で出荷できる状態になったら、店舗責任者1名しか野菜に触れず、収穫・箱詰めし、販売しています。また、収穫時の消毒も行いません。一般的には購入後2～3日しか日持ちしない葉物野菜ですが、当社が生産する葉物野菜は冷蔵庫で約30日鮮度を保つことができます。

――福岡市でものづくりを行うことに、どのような想いをもっていますか。

　福岡市にはおいしい食べ物がたくさんあり、近隣の生産地にも恵まれています。この“食の都”そして“食材の宝庫”である福岡市に根付くことができたら、全国そして海外のどこででもやっていけるのではないでしょうか。まずは創業の地である福岡市で鮮度最高の野菜を作り、みなさんに認められていきたいと思っています。

　当社はふるさと納税を活用した「令和6年度福岡市ソーシャルスタートアップ成長支援事業」の認定企業として選ばれるなど、福岡市との連携も行っています。本事業をとおし市外、県外の企業に取り組みを知ってもらうことで、当社だけでなく福岡市自体にも興味をもってもらえるのではないかと思っています。

　※「福岡市ソーシャルスタートアップ成長支援事業」では、「GG.SUPPLY株式会社」が生産拠点強化によるさらなる事業拡大を目指す「～近所産近所消の野菜のコンビニを世界中に～」という事業が対象プロジェクトとして採択されています。

――「GG.SUPPLY」のふるさと納税返礼品について教えてください。

　返礼品として選んでいただける「常備野菜5種詰め合わせ」は、収穫時期を迎えた5品種の葉物野菜を収穫後、箱詰めしてすぐに発送します。徹底管理した完全密閉の畑で種から育てた無農薬、無消毒の野菜は洗わずに食べることもできるため、届いたらぜひそのまま食べてみてください。新鮮な野菜は栄養価が高く、野菜本来の味を楽しめるので、ドレッシングがなくてもおいしく召し上がっていただけます。冷蔵庫で約30日日持ちするので“常備野菜”として活用してください。1回のお届けのほか、定期便もご用意しています。

――寄付者の方にメッセージをお願いします。

　私たちは味と鮮度に自信をもって野菜をお届けしています。野菜の当たり前が変わることで生まれる気づきがきっとあるはずです。シンプルに野菜を手に入れるということだけでなく、新しい常識を手に入れると思って一度試してみていただければうれしいです。