胸皮よりも味が濃いうえに柔らかく、もちもちの食感の首皮肉のみを使用。焼いては寝かし秘伝のタレに漬け込みを繰り返し72時間。余分な脂をゆっくりと落とすことで、外はカリッと中はもっちもち。秘伝のタレは九州の素材をふんだんに使い、塩味でもタレ味でもない「何本でも食べられる竹乃屋味」に仕上げました。
鶏料理の名物が多い福岡のなかでも、焼鳥は地元の人から観光客まで誰もが気軽に楽しむ人気グルメ。豚バラや野菜串と並び、博多の焼鳥ならではのメニューといえば、串にぐるぐると巻いて焼き上げるとり皮です。福岡市内をはじめ九州各地に店舗を展開する焼鳥居酒屋「竹乃屋」でも、ぐるぐるとり皮をメニューに取り入れたところ人気メニューとなり、各店舗で親しまれています。
一代で「竹乃屋」を人気店に成長させ、いまもなお新しいことに挑戦し続ける社長・竹野孔さんに、商品へのこだわりや生まれ育った福岡市への思いを聞きました。
1976(昭和51)年、私が大学生の頃に始めた焼鳥店が、当社の飲食店「竹乃屋」の始まりです。父が経営していた食堂をたたむことになり、店舗や家を処分した後に残った資金をもとに、博多区諸岡に小さな焼鳥店をオープンしました。焼鳥店でアルバイトをして営業の様子を見たりしたもののほぼ素人の状態でのスタートです。ところが、近隣にお酒を飲めるところがなかったことや、世の中が焼鳥ブームを迎える頃だったため、店は大いに賑わいました。
その後、以前父が食堂を営んでいた博多区東比恵の店舗を借り、2号店をオープン。現在の東比恵の本店がある場所です。最初の1年は客足が少なかったのですが、次第に地域の方が来てくれるようになって賑わいを見せ、160席の大型店へとリニューアルしたことを機に行列ができるほどの繁盛店になりました。創業間もない頃に店舗展開を失敗したこともあり、しばらくは本店だけで営業していましたが、私が経営に専念するようになったころから多店舗を展開するようになり、現在に至ります。
「竹乃屋」という店名では福岡市内や九州各県そして大阪まで、いまでは60店舗を展開するまでになりました。そのほかに、寿司居酒屋「杉玉」やスパゲッティーの「パンチョ」、肉バル「GOTCHA」など、さまざまな業態の飲食店を運営しています。どの店舗でも、「価格以上の価値を提供する」という思いのもと、商品開発や仕入れなどの工夫を惜しまず、リーズナブルにメニューを楽しんでいただけるよう努力することを心がけています。また、より安心・安全な食材を求めて農業生産法人も立ち上げ、養鶏を行っています。
串にぐるぐると巻き付けたとり皮をパリッと焼き上げるとり皮は博多の焼鳥を代表する一品です。私が創業時に先代に相談にのってもらった中央区大名「権兵衛」という店で生まれ、現在は多くの店舗で楽しむことができます。「竹乃屋」ではこのスタイルの焼鳥を提供していなかったのですが、スタッフからのリクエストも多く、約半年をかけて「博多ぐるぐるとりかわ」を開発しました。2019年にはとり皮をメインにした店舗を北九州市に出店したところ好評を博し、いまでは、以前店舗だった本社横の建物を「博多ぐるぐるとりかわ」の工場に改装して生産するほどの人気メニューとなっています。
「竹乃屋」の「博多ぐるぐるとりかわ」は、胸皮よりも味が濃く弾力がある首皮肉だけを使用しています。焼いては寝かし秘伝のタレに漬け込むという工程を繰り返し約72時間かけて完成します。じっくり時間をかけて余分な脂を落とすことで、外はカリッと中はもっちもちの食感に。秘伝のタレは、福岡市「ジョーキュウ醤油」の醤油や福岡県朝倉市「三奈木の黒糖」、長崎県「対馬の藻塩」など九州の素材をふんだんに使ったものです。一度に何本も食べる人が多いぐるぐるとり皮だからこそ、塩味でもタレ味でもない「何本でも食べられる竹乃屋味」に仕上げました。
私は福岡市中央区大名に生まれ、博多区東比恵で育ちました。地元の学校で学び、事業を初めてからもずっと福岡市を拠点にしているのでここ以外の土地を知りません。福岡・博多の人情味をたくさん感じながら育ってきた私にとって、店を続けていくということは地元への貢献のひとつだと思っています。
全国各地においしいものはたくさんありますが、福岡市は特に独特の食文化が多いのでふるさと納税で気軽に体験し、楽しんでください。また、福岡空港や博多駅など立ち寄りやすい場所に店舗がありますので、福岡にお越しの際はぜひ実際の店舗で当店の味を楽しんでいただければうれしいです。
お問い合わせ先 |
株式会社タケノ 〒812-0016 福岡県福岡市博多区博多駅南4丁目18−27 |
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